オノ・ヨーコ

久しぶりにオノ・ヨーコを見た。
レンタルDVDが半額デーだったから、とてもイージーでリーズナブルに彼女に逢うことが出来た。
良い時代だ。昔じゃ考えられない。とは言っても、彼女を見たくてDVDを借りたんじゃない。
彼女は言わば付属物として画面の中に現れた。
ただ、よくあることだが僕の中で彼女は主役へと取って代わったのだ。
ジョン・レノンからオノ・ヨーコへと。
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彼女を初めて見たのは思春期で、ジョン・レノンは凶弾に倒れたあとだった。
彼らがイチャイチャしている映像は、町のレコード店で見ることが出来た。
今のようにDVDはおろかビデオも普及していない時代。
町のレコード店はある意味、そう言った映像を流すことが存在理由だった。
他にもストーンズ、サイモン&ガーファンクル、レッド・ツェッペリン、ブルース・スプリングスティーンなど、
大御所と呼ばれる人達の映像を見ることが出来た。
僕らは提供された映像を突っ立って眺め、あるいは目当ての映像が流れるまで辛抱強く待った。

当時の僕はジョン・レノンがオノ・ヨーコを選んだ理由がさっぱり理解出来なかった。
ただのオバサンにしか見えなかったし、失礼な言い方だけど、それ以下だった。
そういった意見は僕だけじゃなかったと思う。
世間からもビートルズを解散に追い込んだ張本人として、悪女のレッテルを張られていた。

今、僕は理解出来る。ジョンが彼女の虜になった理由が。
彼の富と名声をもってすれば、若くて奇麗でスタイリッシュな女の子を毎日1ダースずつ取り替えてもまだあまるものがあっただろう。
にもかかわらず、ジョンは一人の日本女性を選んだ。

借りて来た映像の中に、当時の僕には見えなかったものが見える。
ジョンの頼り切った眼差し、仕草、態度。こんなに確かなものがこの世にあるんだろうか。
僕はこれまで多くの素晴らしいものを見過ごして来たのかもしれない。
目の前を通り過ぎ僕の手の中にあっても気が付かずにいた。
あの時僕は、何も感じずにいた。失ってみて始めてわかるもの。
それを今夜、オノ・ヨーコの中に見た気がする。

色んな経験をすると、色んなものが見え始める。
歳をとるのも悪くないと思った。
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by haru_ki_0207 | 2005-05-25 23:02 | 雑記  

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