12月

地下街で待ち合わせ。
異質な何かが僕の前を通り過ぎる。
僕は振り返り女の後姿を追う。女も振り返り、僕はちょっとだけ凍りつく。
確かに彼女。
一年前に別れた。
狭い街だから、いつかはこんなシチュエーション。
予想はしていたんだけど、何もクリスマスイブに新しい女の子と待ち合わせの場所で。


彼女は見違えるように綺麗になっている。
あの頃の彼女。
そう、あの頃の彼女は着の身着のまま。給料の大半を本と僕とのホテル代につぎ込んで。
「あなたを養いたいの。あなたは何もしなくていいから、私の帰りを待っていて」
嬉しいことを言ってくれていた。
なのに彼女。僕の前からあっという間に姿を消した。
彼女は気づいたんだ。僕への本当の感情が憎しみである事を。


彼女。
白いドレスを着ていた。天使のように輝いて、曲がり角の所まで
3度振り返って姿を消した。イブの夜に。待ち合わせの時間まであと5分。

12月になるとあの夜の事を思い出す。
僕は追いかけるべきだったのだろうか?
それとも新しい彼女を待ち続けるべきだったのだろうか?



こたえは風の中。
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by haru_ki_0207 | 2004-11-27 04:02 | 雑記  

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